経歴詐称を防ぐには?書類や面接で確認できること&できないこと

2026.7.15

目次

この記事の要点

  • 経歴詐称には在籍期間・業務実績・退職理由・役職などの「完全な虚偽」だけでなく、経歴の相違や誇張も含まれ、採用現場ではこうしたケースが多く見られる。  

  • 履歴書や職務経歴書の内容不一致、実績と職務内容の整合性不足などは面接で確認できるが、勤務態度や退職理由、人間関係などの実態は書類・面接だけでは把握が難しい領域がある。  

  • バックグラウンドチェックを活用することで、在籍確認や職歴・実績の事実確認、勤務実態や退職理由などの客観的情報を収集でき、納得感のある採否判断につながる。

「経歴や実績を、少しでもよく見せたい」  

そのような想いから、在籍期間や業務実績を誇張して記載・発言してしまう採用候補者は、少なくありません。  

だからこそ、採用担当者や面接官の方々は、書類や面接だけを鵜呑みにはできず、判断が難しい状況があるのではないでしょうか?  

この記事では、フィルターバンクのセールス部勤続10年以上の大宗さんへのインタビューを通じて、経歴詐称のよくある事例の実態や、自社では見抜けない領域などを探っていきます。

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1. 経歴詐称とは?よくある詐称項目

── これまで受けた相談の中で、「経歴詐称」に関するものはありましたか?  

 大宗 : はい。ただし、経歴・実績等を意図的に偽って申告する「経歴詐称」というよりかは、経歴の「相違」や「誇張」というケースを伺うことが多いです。  

 例えば、よくあるケース順にお伝えすると  

  • 在籍期間の相違 ... 空白期間が多い採用候補者が、採用不利と懸念して、実際には在籍していない期間までも職務経歴書に記載する等  

  • 業務実績の誇張 ... チームの実績を個人の実績として表現している(営業成績全国1位、MVP受賞、社長賞受賞等)  

  • 退職理由の相違 ... 一身上の都合と記載しているが、実際は労使トラブルだった、退職代行サービスを利用していた、メンタル面の不調があった等  

  • 役職の相違 ... 管理職候補として採用しようとしていた人が、実際は役職についていなかった、少数チームの主任クラスだった等  

  • 資格と実績の相違 ... 国家資格は持っているが、実務経験が乏しい・スキルが伴っていない等

などのような、経歴の「相違」や「誇張」が多いと感じています。  


── 意図的な経歴詐称ではなくても、なぜ、採用候補者はそのような経歴の「相違」や「誇張」 をしてしまうのでしょうか?  

大宗 : 「経歴や実績を、少しでも良く見せたい」という思いや、「こういう表現をしたらいいよ」というアドバイスをもらっているからかもしれません。  

また、単純な記載ミスという場合もよくあります。  

「年月を書き間違えた」「自分は6月末で辞めたつもりが、有休消化等により、実際は7月末までの在籍期間だった」など、勘違いの範疇による経歴の相違・誇張のケースもあります。  

ただ、相談をいただく企業さまからは「経歴や実績を実際以上に見せる」のではなく、「事実を正直に伝えてほしい」という声をよく頂きます。  

けれども、どれだけ採用候補者に訴えかけても、書類や面接だけでは、やっぱり分からない。  

だからこそ、多くの企業さまは、「事実関係の正確な情報収集」という観点からバックグラウンドチェックを実施することで、「相違・誇張の背景」や「実際の業務への影響」などを総合的に判断し、採否判断へ活用いただいています。

2. 自社・面接で確認できるチェックポイント

── 経歴詐称・相違・誇張も含めて、履歴書や職務経歴書の段階で「自社で気づけるポイント」はありますか?

大宗 : 完全に見抜くことは難しいですが、違和感を感じ取れるポイントはあります。    

例えば、  

  • 時系列が飛んでいる  

  • 転職理由が毎回同じ  

  • 売上の実績や成果が担当者範囲以上  

  • チーム実績を個人実績として過大申告していた  

  • 資格取得年と職歴が合わない  

  • 役職歴と職務内容に、整合性が見られない  

  • 自己PRの内容が、実績や経験の裏付けに比べて過度に強調されている 

  • 在籍期間の記載が、履歴書と職務経歴書で違う 


などは、自社で気付けるポイントです。  

そのような点に気づいた場合は「面接で少し深ぼってみてはいかがですか?」と推奨しています。

── 面接で深堀った際に、一貫性が見られない場合は、経歴詐称・相違・誇張をしているということでしょうか?

大宗 : それは、一概には言えません。  

先ほど申し上げたように、単純な記載ミスの場合もありますし、面接では自分をうまくアピールできない方もいらっしゃいます。  

一方で、資格は持っているけれど、実務経験が乏しいために、経歴の相違・誇張をしてしまう採用候補者がいることも事実です。  

あくまでも、履歴書・職務経歴書の段階では「違和感」を感じ取れる、ということに留まります。


3. 書類・面接だけでは見抜けない領域

── 逆に、経歴詐称・相違・誇張に関して、自社や面接だけでは見抜けない領域はありますか?

大宗 : はい。あります。

 やはり、書類や面接で確認できる情報は、すべて採用候補者発信なので、「第三者からの評価」は見えにくい領域になってきます。  

例えば、  

  • 職場での人間関係、周囲からの評価  

  • 実際の勤務態度や勤怠状況  

  • 就業上の傾向、ストレス耐性  

  • コンプライアンス関連の懸念や金銭トラブル  

  • 退職理由  

などは、書類や面接だけでは見抜けない領域です。  


── 「第三者からの評価」を通して、経歴詐称・相違・誇張が判明することはありますか?  

大宗 : はい。例えば、資格や実績に関する相違は、第三者へのヒアリングや評価確認の中で判明するケースがあります。  

具体例としては、以下のようなケースが挙げられます。  

  • 保有資格として記載されていたものの、実際には資格を取得していなかった  

  • 売上実績や成果について、実際の担当範囲以上に説明されていた  

  • マネジメント経験を申告していたものの、実際には部下を持つ立場ではなかった  

このような「採用候補者が、実際に職場内でどうだったのか」という第三者からの評価は、バックグラウンドチェック等だからこそ確認できる部分です。  

また、経歴詐称や経歴の相違・誇張があったからといって、必ずしも「不採用」という判断になるわけではありません。  

事情を知っていることで、企業の方々が事前にフォロー体制を整える判断材料にもなり得ます。  

弊社がバックグラウンドチェックを推奨する考えとしては、「経歴詐称を見つける」「粗探しをする」ということではなく、採用候補者の事実を把握した上で、企業の方々が納得のいく採用判断を行える状態を作る、という点を重要だと考えています。



4. バックグラウンドチェックで分かること&分からないこと

── バックグラウンドチェックでは、具体的に、何を・どこまで調べられますか?

大宗 : 弊社のバックグラウンドチェックサービス「採用フィルター」の場合を抜粋しますと、

  •  在籍期間  

  •  職務経歴  

  •  職務能力  

  •  勤務態度  

  •  勤怠実績  

  •  退職理由  

  •  SNSスクリーニング  

  •  破産歴や信用情報  

  •  犯罪歴・民事訴訟歴

など、幅広い項目を調査可能です。  

ただし、バックグラウンドチェックは、なんでも調べられるサービスではありません。  

採否判断に必要な情報のみを、合法の範囲で確認する調査サービスです。

── では、逆に、バックグラウンドチェックでは、調べられないことはありますか?

大宗 : 調べられないことはあります。  

例えば、厚生労働省が示す「公正な採用選考」に基づく内容は、調べることができません。  

抜粋しますと、

  • 本籍地・出生地に関すること  

  • 家庭環境に関すること  

  • 思想・宗教に関すること  

  • 支持政党に関すること  

  • 労働組合(加入状況や活動歴など)に関すること

など、本人の適性や能力に関係ない情報は、弊社も調査を控えています。

<参考 : 厚生労働省「採用選考時に配慮すべき事項」>

また、職業安定法第5条の5(求職者等の個人情報の取扱い)の観点から、弊社では必ず採用候補者本人の同意を取得した上で、採用判断に必要な情報のみを取り扱っております。  

そのため、採用候補者本人から同意を得られなかった場合は、バックグラウンドチェック等の調査を控えさせていただいております。  

バックグラウンドチェックをご利用いただく企業さまが「法的にもしっかり守られる」ことはもちろん、採用候補者やその周りの方々にも迷惑をおかけしない形で、安心してご利用いただけるのが、弊社のバックグラウンドチェックサービス「採用フィルター」です。


5.【まとめ】経歴詐称防止に、バックグラウンドチェックが有効

経歴詐称と聞くと、学歴や職歴を意図的に偽るケースをイメージされるかもしれません。  

しかし実際の採用現場では、在籍期間の相違や業務実績の誇張、退職理由の食い違いなど、「事実とのズレ」が発生しているケースも少なくありません。  

履歴書や職務経歴書、面接を通じて違和感を見つけることは可能ですが、勤務態度や職場での評価、退職時のトラブルの有無など、採用候補者本人の申告だけでは確認が難しい情報も存在します。  

だからこそ、第三者による客観的な情報収集を行うバックグラウンドチェックが有効です。  

バックグラウンドチェックは、経歴詐称を見つけるための「粗探し」ではありません。  

採用候補者の事実を正しく把握し、企業が納得感を持って採用判断を行うための手段です。  

また、弊社のバックグラウンドチェックサービス「採用フィルター」は、合法の範囲で実施しているサービスのため、企業さまにも安心してご利用いただけるサービスとなっております。  

バックグラウンドチェックの導入をお考えの際は、お気軽にお問い合わせください。

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▼よくある質問

Q. バックグラウンドチェックは違法ですか? 

A. 個人情報保護法、職業安定法の観点や、厚生労働省が発信している「公正な採用選考の基本」などの指針に抵触していなければ、違法ではありません。

Q. バックグラウンドチェックを行う際、本人の同意は必要ですか?  

A. 個人情報保護法の観点から、バックグラウンドチェック対象者本人の同意は、必要と考えています。そのため、弊社では、同意を得られなかった方の調査を控えております。

▶︎フィルターバンクの「個人情報保護」に関する記事はこちらから◀︎

Q. リファレンスチェックとの違いは?

A.リファレンスチェックとは、候補者の過去の勤務状況を、評価を下せる第三者(前職の上司・同僚など)に確認することで、候補者の人物像や職務能力を把握するための調査です。

▶︎リファレンスチェックに関する記事はこちらから◀︎

Q. バックグラウンドチェックでは、どんな項目まで調べることができますか?    

 A. 在籍期間や職歴といった経歴詐称リスクに関する項目から、職務能力の信憑性や、近年トラブルの多いSNS関連の情報まで、多岐にわたる調査が可能です。

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