バックグラウンドチェックが注目される理由と日本における現状

2024.12.4

目次

1. バックグラウンドチェックとは?:採用における重要性と現状

現在、企業にとって経歴詐称は他人事ではない課題です。

面接や採用段階で経歴詐称を見抜くことは難しく、そのような人材を採用してしまうことは、組織パフォーマンス低下や不正行為の疑いなど、企業にとってリスクになりかねません。

現在、日本でバックグラウンドチェックを導入している企業は多いとは言えませんが、公正な採用判断のため、企業のコンプライアンス強化のためなどの理由で、企業にとって重要な採用プロセスとなりつつあります。

バックグラウンドチェックの定義と目的

バックグラウンドチェックは、採用候補者の経歴や身元を調査するプロセスです。

これは、候補者が提出した履歴書や職務経歴書の内容が正確であるか、または隠された問題がないかを確認するために行われます。

バックグラウンドチェックの目的は、主に2つあげられます。

  • 採用リスクの低減

過去に犯罪歴やトラブルを起こした候補者を採用してしまうと、社内の混乱や業務上の損害が発生する可能性があります。

バックグラウンドチェックを実施することで、問題のある候補者を採用段階で回避し、企業のブランドやイメージを守ることができます。

  • 採用精度の向上

バックグラウンドチェックは、候補者の経歴の正確性を確認するための手段でもあります。

履歴書や職務経歴書には、虚偽の情報が含まれている可能性があります。

そこで、バックグラウンドチェックを実施することで、企業は、正確な情報に基づいて候補者を評価し、適切な人材を選ぶことができます。

日本における導入状況と今後の展望

アメリカでは2018年時点で95%以上の企業がバックグラウンドチェックを導入しており、一般的な採用方法としてバックグラウンドチェックが普及しています。

一方、日本では、外資系企業におけるバックグラウンドチェックの導入が多いですが、日系企業全体としては、バックグラウンドチェックの導入は、まだ一般的ではありません。

しかし、外資系企業の影響を受けて、金融機関、IT企業、大企業の管理職採用などでは、バックグラウンドチェックの積極的な実施が進んでいます。

日本におけるバックグラウンドチェックの導入状況は、まだ発展途上ですが、企業コンプライアンスの強化や採用の精度向上が求められる中で、今後はより多くの企業でバックグラウンドチェック導入が進むと考えられます。

バックグラウンドチェックとリファレンスチェックの違い

バックグラウンドチェックと類似した調査として、リファレンスチェックという調査があるので、両者の違いについても理解しておくことが重要です。

  • バックグラウンドチェック

候補者のネガティブな要素を確認することに重点を置いています。

具体的には、破産履歴や経歴詐称や過去の不祥事、犯罪行為などを調査します。

  • リファレンスチェック

候補者の前職の上司や同僚からの情報を集め、候補者の人柄や仕事ぶりを確認する手法です。

ポジティブな情報も収集するため、バックグラウンドチェックとは目的が異なります。

弊社サービスの採用フィルターでは、この両面いずれもから調査をおこなっています。

2. バックグラウンドチェックで調査する内容

バックグラウンドチェックでは、主に以下のような項目を調査します。

これらの調査を通じて、企業は候補者の信頼性を確認し、採用リスクを軽減できます。

・経歴確認(学歴・職歴)

候補者が提出した履歴書や職務経歴書の内容が正確であるかを確認します。

卒業証明書や源泉徴収票の提出を求めることが一般的です。

また、SNSの投稿や前職の企業への聞き込みを通じて、詐称の疑いがないかを調査する場合もあります。  

・勤務態度  

候補者の前職での勤務態度や実績について調査します。

前職の上司や同僚に対して電話やオンラインアンケートを実施し、候補者の働きぶりを確認します。

・信用情報  

候補者の犯罪歴や破産歴などの信用情報も調査対象です。

日本では犯罪歴は非公開ですが、インターネットやSNS、新聞などのメディア情報を調査することで、過去のトラブルを把握します。

・反社会的勢力との関係(反社チェック)

候補者が暴力団や詐欺集団などの反社会的勢力に所属していないかを調査します。

メディア情報や反社チェックサービスのデータベースを利用して、候補者が反社会的勢力と関係を持っていないかを確認するのが一般的です。

・その他調査  

犯罪行為検索、各種プレス検索、民事訴訟記録検索などサービスによって調査する範囲は異なります。

また、インターネット調査では、候補者のSNSアカウントを検索し、過去のトラブルや不適切な発言がないかを確認します。

3. バックグラウンドチェック導入のメリット・企業にもたらす効果

バックグラウンドチェックでは、経歴詐称だけでなく、書類や面接など、採用段階では把握が難しい候補者の特性も確認できます。

そのため、バックグランドチェックを導入することは、企業のコンプライアンス強化や採用強化など、単なる経歴確認以上のメリットをもたらします。

具体的には、以下のようなメリットがあげられます。

・表層化しづらい性格・特性の確認

前職での具体的な功績や、チームでの役割、リーダーシップの発揮状況など、実践的な能力を第三者の視点から評価可能です。

そのため、面接での受け答えだけでは把握できない誠実さやモラル、行動力などの本質的な特性を、客観的に確認できます。  

・申告内容の信ぴょう性を担保

在籍期間や役職、担当業務内容などの基本的な情報の正確性を確認するので、経歴詐称や資格の虚偽申告などを採用段階で把握できます。

これにより、採用の公平性と透明性が確保できるので、採用判断の精度が向上します。

・ミスマッチ採用コストを低減

候補者の経歴・能力・性格などを正確に把握することで、採用後のトラブルや早期離職によって発生する、再採用や教育研修などの追加コストを抑制できます。

・採用プロセスの効率化

バックグラウンドチェックによる調査によって、客観的な評価基準を設けることができるので、採用担当者の主観に依存しない公平な判断が可能になります。

そのため、評価プロセスが定型化され、採用業務全体の効率化が進みます。

・リスクマネジメントの強化

過去の犯罪歴や反社会的勢力との関係などを確認することで、採用後のコンプライアンス違反や不正行為などのリスクを事前に低減できます。

バックグラウンドチェックの導入は、企業が法令遵守や社会的責任を果たすためのリスクマネジメント強化につながり、企業価値の保護に貢献します。

・組織パフォーマンスの向上

バックグラウンドチェックによって、ストレス耐性や環境適応力といった、長期的なパフォーマンスに影響する要素の把握が可能です。

そのため、適切な人材採用はもちろん、長期的な視点での人材育成と組織開発が可能になり、組織全体の生産性と質の向上につながります。

4. バックグラウンドチェック導入事例

現在、日本企業におけるバックグラウンドチェックの導入は発展途上ですが、企業の採用プロセスにおいて注目されてきています。

以下に、バックグラウンドチェックを導入している企業の活用例を紹介します。

・導入事例1:金融機関における不正リスクの抑制

金融機関では、顧客情報の取り扱いやコンプライアンスが厳格に求められるため、バックグラウンドチェックを導入しています。

これにより、過去の犯罪歴や反社会的勢力との関係を確認し、不正リスクを抑制しています。

・導入事例2:IT企業におけるセキュリティ人材の確保

IT企業では、セキュリティに関する知識や経験が求められるため、バックグラウンドチェックを通じて候補者の信頼性を確認しています。

これにより、セキュリティリスクを軽減し、安心して業務を任せることができます。

・導入事例3:製造業における技術者採用における経歴詐称防止

製造業では、技術者の経歴詐称が問題となることがあります。

バックグラウンドチェックを導入することで、候補者の経歴を正確に確認し、適切な人材を採用することが可能となります。

・導入事例4:サービス業における顧客対応能力の高い人材確保

サービス業では、顧客対応能力が重要です。

バックグラウンドチェックを通じて、候補者の人柄や過去の職務経験を確認し、顧客対応能力の高い人材を確保しています。

5. バックグラウンドチェック導入の注意点

バックグラウンドチェックを導入する際には、以下の注意点を考慮する必要があります。

・法令遵守

バックグラウンドチェックでは、個人情報を多く取り扱います。

個人情報保護法や職業安定法などの関連法令を遵守することが重要です。

特に、候補者の同意を得ずに調査を行うと、法的な問題が生じる可能性があります。

・候補者への説明

バックグラウンドチェックを実施する際は、候補者にその目的や内容を丁寧に説明することが求められます。

候補者が調査を拒否する場合もあるため、理由を理解し、柔軟に対応することが大切です。

・内定取り消しのリスク

バックグラウンドチェック後に内定を取り消す場合、合理的な理由が必要です。

内定は労働契約とみなされるため、重大な理由がない限り、内定取り消しは避けるべきです。

企業側に法的責任が生じる可能性があるため、注意が必要です。

これらの注意点を守り、法的リスクを回避するためにも、バックグラウンドチェックを導入する際は、専門の調査会社に依頼するのがおすすめです。

6. 「採用フィルター」のバックグラウンドチェック

弊社サービスの「採用フィルター」では、リファレンスチェックを含めたバックグラウンドチェックが実施可能です。

スタートアップから上場企業まで、従業員数10名前後~10,000名以上の様々な企業規模のお客様の課題を解決してきました。

保険業、製造業、情報通信業、不動産業、飲食業、小売業など、様々な業種の企業様に幅広くご活用いただいおります。

バックグラウンドチェックの導入を検討していましたら、お気軽にご相談ください。

「採用フィルター」のバックグラウンドチェックの強み

弊社サービス「採用フィルター」のバックグラウンドチェックでは、必要情報への高いアクセスレベルと専門スキルで、調査を行なっています。

具体的には以下のような強みがあり、ミスマッチや早期退職のリスクを防ぎます。

  • 窓口特定

履歴書・職務経歴書に記載している不明確・不明瞭な情報でも、情報源となりうる窓口を特定します。

  • 接触技術

窓口ごとに合った「時間帯×頻度」で随時スケジュール調整を行い、情報収集率が高い接触を実現しています。

  • 聴取力

リサーチログ検証などの研鑽を行う、情報収集率にこだわったインタビュー専任チームを編成しています。

サービスの流れ

「採用フィルター」のバックグラウンドチェックは、1人あたり通常3営業日でレポートを納品いたします。

インタビュー専任のチームがあるので、技術力はもちろん、スムーズな調査を実現いたします。

また、レポート作成時には作成担当者と確認担当者によって二重チェックを行い、正確性の高いレポートを納品いたします。

安心のセキュリティ体制

弊社では、個人情報に対するセキュリティ体制を整えているので、企業の皆様は安心してバックグラウンドチェックを導入いただけます。

  • 弁護士監修のレポート

採用フィルターでは、弁護士監修のもと個人情報保護法・労働基準法に抵触しない運用を行っています。

納品レポートには センシティブな内容が含まれますので、弁護士によるリーガルチェックにより表現に細心の注意を払っています。

弁護士の監修下で、新たな品質向上に繋がるものは惜しまず構築し続け、安全性を担保し続けます。

  • 就職差別につながらないサービス設計

弊社のバックグラウンドチェックでは、必ず事前に候補者から「個人情報取扱いの同意」を得た上で実施しています。

厚生労働省が定める「公正な採用選考の基本」に則り、就職差別につながらないよう不必要な情報を収集しないサービス設計となっています。

また、貸金業法に基づき信用情報機関(CIC・JICC )への照会も行いません。

  • 安全のセキュリティ体制

弊社は、情報セキュリティマネジメントの国際規格 「ISO 27001 (ISMS)」の認証を取得しています。

情報資産を保護する指針として、情報セキュリティ基本方針を策定し、実施・推進しています。

あわせて、日本工業規格「JIS Q 15001 (PMS)」に準拠した個人情報保護マネジメントシステムを適切に運用しています。

外部機関からのセキュリティ監査も毎年実施しており、厳正な情報取扱いを徹底しています。

7. まとめ

バックグラウンドチェックは、無駄な採用コストを抑え、リスクのある人材と適切な人材を見極めることができる重要な手段です。

このプロセスを採用段階に導入することで、企業のコンプライアンス強化や採用精度の向上が期待できます。

日本でのバックグラウンドチェック導入企業は、外資系企業や金融機関、IT企業などで進んでおり、今後も様々な業界で導入が進んでいくと見込まれています。

また、実施の際は、個人情報の取り扱い等に注意が必要なので、バックグラウンドチェックの導入をご検討の場合は、調査会社へ依頼するのがおすすめです。

弊社サービスの「採用フィルター」によるバックグラウンドチェックは、企業の皆様が安心してご利用いただけるセキュリティ体制を整えています。

さらに、必要な調査項目・用途・ボリュームなどに合わせて、カスタマイズ可能な料金プランをご用意していますので、様々な規模の企業様にご利用いただけます。 バックグラウンドチェックの導入をご検討でしたら、お気軽にお問い合わせください。